時計はいつから読めるようになる?子どもに楽しく教える方法も伝授
時計の概念はいつ頃から理解できるようになるの?
子どもが時計の概念を理解できるようになるのは、3~4歳頃からといわれています。とはいえ、数字が読めないと時計を理解できません。そのため、数の概念が少しずつわかるようになって、子ども自身で1から10まで数えられるようになったタイミングで、時計の学習をはじめるのがいいでしょう。
幼児期のうちに時計に親しんでおくと、小学校の算数の授業で役立つだけではなく、自分で行動できる力がつき生活リズムが整うメリットもあります。時計に対して苦手意識をもってしまう前に、読み方をしっかり習得しておきたいですね。
時計の学習をスムーズにすすめる方法
時計の学習をスムーズにすすめるには、実力に合わせて段階を踏むことが大切です。ここでは時計の学習の進め方をご紹介します。
【STEP1】短い針を読めるようにする
時計の学習では、短い針を読むことから教えてあげましょう。難しく教える必要はなく、「短い針が6のところにきたらご飯を食べよう」「短い針が8にきたら8時だから寝る時間だね」など、生活の中で短い針を意識させるようにするといいのです。これを繰り返していくうちに、自然と時計の短い針が読めるようになっていきます。
時計が子どもの目につきやすいよう、リビングなど長い時間をすごす場所に大きめのアナログ時計を設置してもよいでしょう。1分単位で刻みが入っている数字の読みやすいものがおすすめです。
【STEP2】ちょうどの時刻と30分の時刻を理解できるようにする
短い針が読めるようになったら、「3時」「6時」などのちょうどの時刻と、「3時半」「6時半」などの30分の時刻を教えてあげましょう。短い針の読み方を教えたときと同様に、「短い針が3で長い針が12になったら3時ちょうどだから、3時ちょうどになったらおやつを食べようね」など、「〇時ちょうど」を意識させることが大切です。
子どもがちょうどの時間を理解したら、同じように「30分」を意識できるようにします。ご飯をちょうどの時刻から食べはじめ、30分までに食べ終わるようにするなど、30分間の行動をしながら教えることで、子どもも理解しやすくなるでしょう。
【STEP3】さらに細かい「分」を理解できるようにする
ちょうどの時刻と30分の時刻が理解できるようになったら、さらに細かい長針の読み方を教えていきます。ただし、1分単位で教えるのはまだ難しいので、はじめは5分単位で教えてあげるとスムーズです。
「時計の針が1のところにきたら5分だよ!今から5分で服を着ようね!」「長い針が3のところにきたら15分だよ!15分になったらお散歩に行こう!」など、アナログ時計の数字と「分」を関連付ける声掛けをしてあげましょう。細かい長針を読むのは、子どもにとって難しいこと。繰り返し声掛けをして、少しずつ慣れていけるようにしていくことが大切です。
【STEP4】1分単位での長針の読み方を理解できるようにする
5分単位で長針が読めるようになったら、いよいよ最終ステップ。1分単位の長針の読み方を教えてあげましょう。まずは時計の1分単位の刻みを指さしながら、1から60まで数えることからはじめていきます。60まで数えられたら、「6時2分」などに時計を合わせて「何時何分でしょう?」とクイズ形式で質問してみましょう。難しい時計の読み方もクイズ形式だと、子どもも楽しく取り組めるはずです。
また、小学1年生の時計の問題を印刷して子どもに解いてもらうのもおすすめです。1年生の時計の問題は無料のサイトなどから手軽にダウンロードできるので、活用してみてください。
時計の学習を楽しく進めるためのポイント
時計の学習もほかの勉強と同じで楽しくないとやる気になれません。そこで、時計の学習を楽しくするための方法をご紹介します。
小さい子どもにおすすめなのが、絵本を使った時計の学習です。幼児にわかりやすく時計の読み方を教えてくれるものや、お話の内容に合わせて時計の針をすすめていくものなどがあります。また、たくさん配信されている知育アプリの中に、時計の学習ができるアプリもあります。ゲーム感覚で楽しく学べるため、人気を集めています。
時計のおもちゃを使って学習するのもおすすめ。針が回せる時計のおもちゃで自宅にあるアナログ時計と同じ時間をつくったり、前述した絵本にでてくる時間と同じ時間をつくったりして、遊びながら楽しく時計の学習ができますよ。
時計の学習を楽しくする便利アイテム9選
時計の学習を楽しくするために、絵本やおもちゃなどの便利アイテムを活用してみるのもおすすめ。ここからは時計の学習におすすめのアイテムをご紹介します。
【絵本】音の出るとけいえほん いま なんじ?
時間を音声で教えてくれる時計絵本です。自分で針を回して好きな時間をつくってボタンを押すと、「〇時〇分!」と1分刻みで教えてくれます。遊びながら時計の学習ができて、簡単な挨拶も覚えられる楽しい絵本です!絵本内では、「ちょうどの時刻」や「30分の時刻」の解説も書かれています。
【絵本】アンパンマンおしゃべりとけい
ボタンを押すと、アンパンマンが時間とあいさつを教えてくれる時計絵本です。自分で針を動かせる、時計のモジュールつき!クイズ機能もついているので楽しく時計の学習ができます。はじめての時計の学習にぴったりの時計絵本です。
【絵本】くろくまくんのとけいえほん
時計遊びやストーリーを楽しみながら学習できる絵本です。まず、ストーリーを読んで時計に興味がでてきたら、内容に沿って付属している時計を合わせたり、時間を読んだりしていきます。簡単に読める文字盤が採用されているので、無理なく時計の読み方に慣れていけます。
【絵本】とけいのほん1
幼児期の子どもたちに優しく時計の読み方を教えてくれる絵本です。時計の「短針」と「長針」の動きを、「ちび」と「のっぽ」が散歩するというストーリーの中で、子どもにもわかりやすく説明。「とけいのほん1」では「ちょうどの時刻」と「30分の時刻」の読み方を学べます。
【おもちゃ】ディズニー ティンカーキッズ くるくるとけい
小さい子どもが楽しく遊びながら時計の学習ができるおもちゃです。長い針が示す「分」をわかりやすく表示してくれます。たくさんのディズニーキャラクターたちと楽しく学べるのが魅力的。対象年齢は3歳以上です。
【おもちゃ】チクタク時計の木製パズル
木のぬくもりを感じる木製のおもちゃです。時計の読み方を学ぶだけではなく、全部違う形の数字ブロックを当てはめるパズルとして遊んだり、積み上げて遊んだりとさまざまな使い方があります。数字ブロックは8種類の色にわけられているので、色も学べます。対象年齢は2歳以上です。
【アプリ】とけいであそぶ
やさしいカニさんと一緒に楽しく時計の読み方が学べるアプリです。時計の針は自由に回せ、指定した時間は何時かクイズ形式での学習ができます。小さな子どもでも使いやすいシンプルなつくりが特徴。かわいらしいデザインで、おもちゃで遊んでいる感覚で時計の学習ができます。
【アプリ】学研の幼児ワーク とけい~アナログ時計のおけいこ
「えさがし」や「めいろ」などの楽しい学習モードで、時計の読み方を基礎から学べるアプリです。全ての問題がナレーションつきなので、小さい子どもでも1人で使えるでしょう。イラストの中から時計を探すものや、表示された短針と長針に数字を貼っていくものなど、さまざまな「おけいこ」を収録。問題をクリアすると「頑張りシール」がもらえ、子どものやる気に繋がるでしょう。
時計は小学2年生が終わるまでに読めるようになれればOK!
小学1・2年生の算数の授業で、「とけい」や「時こくと時間」の授業がはじまります。これらの学習の目安として、小学2年生が終了するまでに時計の読み方を確実に理解して、使いこなせるように指導が行われます。
そのため、就学前で時計が読めないからと心配になる必要はありません。小学校に入学する前であれば、「7時だから起きる時間だよ」「8時だから夜ご飯の時間だね」などの声掛けをして、「時間」を身近なものとして捉えられるようになることが大切です。
さいごに
時計の学習は、数の概念がわかるようになったタイミングではじめるのが効果的です。「小学校入学までに読めるようにしておかないと!」と焦ってしまうのはNG。少しずつ子どものペースに合わせて、楽しく時計の学習を進めていきましょう。