子どもの姿勢がよくなる!?室内で楽しみながらできる体幹トレーニングやグッズをご紹介
体幹とは?
「体幹」とは頭と手足を除く、胸やお腹周り・背中・腰・お尻などの「身体の中心部分」のことを指します。体幹の役割は大きく3つあります。一つめは、内臓が落ちないように支えること、二つめは身体を支えて姿勢を維持すること、三つめは運動時に身体のバランスを保ち、正確に動かすことです。
体幹は文字通り身体の「軸」として機能しています。体幹が弱いと身体が不安定になり、正しい姿勢を保つのが難しくなることも。さらに、身体にさまざまな不調をもたらす原因になりかねません。また、身体を動かすときには、中心の筋肉である腹筋や背筋が動いてから手足の筋肉が動くので、体幹の強さは運動能力にも影響が出てきます。
【チェックリスト】わが子の体幹をチェック!
次の項目が気になる場合は体幹が弱い可能性があります。
- ほおづえをつくことが多い
- 集中力がない
- 椅子に落ち着いて座れない
- 座っていたのにいつの間にか寝そべってしまう
- 疲れやすい
- 持久力がない
- 歩くのを嫌がり抱っこをせがむ
- ケガをしやすい
- ぐにゃぐにゃしている感じがある
体幹が弱いと姿勢を保つことができず同じ姿勢を取り続けることが難しくなります。そのため、イスの背もたれや壁に身体を支えようとした結果、姿勢が悪くなってしまうのです。チェックリストの内容に悩んでいる場合には、体幹を鍛えることで解決するかもしれません。
ただし、上記の内容に当てはまるからといって必ずしも体幹が弱いわけではないので、子どもの性格や年齢もあわせて総合的に判断してくださいね。
子どもが体幹を鍛えるメリット
体幹トレーニングというと、スポーツ選手やジムに通っている人のトレーニングメニューのようなイメージがあるかもしれません。さらに、子どもの体幹を鍛えるとこんなメリットがあります。
姿勢が正しくなる
近年では、反り腰や猫背といった子どもの姿勢の悪さが問題に。日本教育保健学会が行った「子どものからだの調査 2020」によると、猫背(円背)の子が最近増えてきていると実感した保育所は全体の31.2%、幼稚園では24.0%にのぼります。
体幹を鍛えることで身体の軸が安定して正しい姿勢が身につきやすくなります。身体の軸を支える筋肉がつくので無理なく姿勢のキープができるようになるでしょう。
国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST)|子どもの“からだのおかしさ”に関する 保育・教育現場の実感 :「子どものからだの調査 2020」の結果を基に
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/educationalhealth/29/0/29_3/_article/-char/ja/)
集中力・学習意欲アップ
体幹を鍛えると姿勢が良くなり自然と背筋が伸びます。正しい姿勢を維持することで胸を開いて呼吸ができ、今まで以上に酸素が体内に取り込まれます。脳にじゅうぶんな酸素が送り込まれることで自然と集中力アップ。さらに、椅子に苦痛なく座っていられる時間が増えるので勉強にも集中しやすくなるでしょう。
ケガをしにくくなる
転んだときに「とっさに手が出る」という動きは体幹が強くないとできません。転倒は打ちどころによって大ケガに繋がることも…
体幹とバランス感覚を鍛えることで、転倒を防止し大きなケガを予防できるでしょう。
運動能力がアップしてできることの幅が広がる
身体の軸が安定すると手足の動きがスムーズになり、身体の動かし方にもバリエーションが出てきます。そうすることで運動や体操などできることの幅が広がり、スポーツでも活躍できることでしょう。
体幹を鍛えることで、運動能力がアップするだけでなく自信がつき自己肯定感の向上も望めます。
風邪を引きにくくなる
体幹を鍛えると基礎体温が上がり免疫力がつく点もメリットです。風邪を引きにくい身体にしてくれます。また、体幹を鍛えることで成長ホルモンが分泌されるので基礎体力がつき風邪を引きにくい丈夫な体になるでしょう。
楽しく遊びながら体幹を鍛えよう!
体幹を鍛えるメリットはじゅうぶんにあることが分かりました。ここからは室内でできる遊びで体幹を鍛えられる方法をご紹介します。専用の道具を使わなくても家にあるもので実践できるので、ぜひ試してみてください。親子で楽しく遊びながらトレーニングをしてみましょう!
ハイハイ遊び
ハイハイの動きは、身体の軸を保ち手足をバランスよく動かして進むので体幹を鍛えるのにぴったりの動きです。ですが、歩きはじめるようになるとハイハイをする機会が少なくなってしまいます。
障害物をできるだけなくして広いスペースを作りハイハイを促してみましょう。斜面を作って上り下りをするのも全身運動にぴったり。
さらに、パパママお手製の斜面では物足りなくなってきた年齢なら「トンネルくぐり」もいいかもしれません。トンネルをくぐる動きは子どもたちが好きな遊びのひとつです。トンネルのような狭いスペースをくぐるときにも四つん這いの動きになるので、体幹が鍛えられるでしょう。テーブルや段ボールなど家にあるものをトンネルに見立てて遊んでみてください。
親のぼり
座っている状態か立っている状態の大人の身体を、木登りの要領で子どもが登る遊びです。どうやったら高いところまで登れるかを子どもが自分で考え、手足を動かします。子どもが大きくなり力がついてくると大人が支えきれなくなってしまうので、5歳頃までの子どもにおすすめです。
けんけんぱ
ジャンプや、片足でバランスをとる「けんけん」の動きができるようになってきた子どもにおすすめです。片足でバランスを保ち、姿勢を維持したまま前に進む動きは体幹アップに効果が期待できます。昔ながらの定番な遊びなので、世代を問わずおじいちゃんおばあちゃんと遊ぶのもいいですね。
体幹を鍛えるのにおすすめのおもちゃ4選
次に、体幹を鍛えながら遊べる室内用おもちゃをご紹介します。今回は大人も一緒に遊べるものをピックアップしたので、親子で体幹トレーニングしてみてくださいね。
ツムラ「 レインボーバランスストーン」
大・中・小3サイズのカラフルなストーンがセットになった商品。それぞれのストーンが傾いているので置き方やストーンを置く間隔を変えることで難易度を変えることができます。ストーン表面にはデコボコの滑り止めがついていて安全に配慮されたデザインになっています。専用の収納バッグもあり、収納にも困らないのがうれしいポイント。
バランスストーンは飛び石のようにジャンプして移動しながら遊べます。足を大きく開いたり、ジャンプしたりと全身運動にぴったりです。
Globaledutoy「でこぼこバランスブロック」
バランスブロックは、パーツを自由に組み合わせて平均台のようにして遊びます。幅が狭いブロックの上で落ちないようにバランスをとるので、体幹と同時に平衡感覚も鍛えられるでしょう。さらに、表面の凹凸が足のツボを刺激します。
直線と曲線のブロックを並べ替えて難しいコースを作ることもできるので、年齢に合わせて遊べますね。
asobuko「バランスボード」
バランスボードはU字型のボードに足を広げて立ち、左右に揺れて遊びます。不安定なボードの上で体重移動をするので全身運動にぴったり。薄型なので保管場所にも困らないのがうれしいですね。
さらに、裏返してトンネルや机のようにしたり、片側をソファーに立てかけて滑り台にしたりと遊び方のアレンジも可能。ひとつのおもちゃで長く遊べるのでコスパも抜群です。
HASBRO「ツイスター ジュニア」
ツイスターゲームは、指定された色の上に手足を乗せて体勢を保ち、最後まで倒れずに残っていた人が勝ちになるバランスゲームです。手足の少ない接地面で自分の体重を支えるので、体幹とバランス感覚を同時に鍛えるのにぴったり。2~4名で遊べるので、友達や家族でワイワイ遊べます。
さらに、このツイスタージュニアにはかわいい動物の柄が書いてあるので無地のツイスターゲームよりも子どもが喜ぶこと間違いなし。また、裏返すとツイスターゲームよりも簡単な「どうぶつたんけん」のゲームもできるので、年齢に合わせて使い分けができます。
【体験談】どんなことを遊びに取り入れた?
娘は生後6ヶ月ごろからハイハイを始めたのですが、1カ月後にはつかまり立ちや伝い歩きをしはじめたので「もうハイハイしないの!?」ビックリしました。ハイハイ期間が短いと姿勢が悪くなるなど発達に影響があるという情報を目にして不安に思い、遊びの中で体幹を鍛えたいなと思っていました。布団やクッションなどで山を作りいないいないばあや、追いかけっこを実践。
最初はトンネルや山に手をついて立ち上がっていましたが、次第に一緒に遊べるように。つかまり立ちをすることもありましたが、自然にハイハイを促がすことができたかと思います。筋肉がついてきたこともあり、今では食事中も椅子に姿勢よく座れるようになりました。(1歳児のママ)
さいごに
体幹を鍛えると姿勢が良くなったり、できることが増えたりと子どもの成長に良い影響がたくさんあることが分かりました。子どもの成長に合わせた遊びで楽しく体幹を鍛えていきましょう。
室内でもじゅうぶん身体を動かせる遊びが多いので、親子でのおうち時間にぜひ取り入れてみてください。
参考サイト
- 白ゆりベビースクール|子どもの体幹を鍛える効果。運動能力、学習意欲の向上など、身体面・心理面でプラスに!(https://www.baby-school.shirayuri-yo.ed.jp/2020/06/09/trunk/)
- 幼保就活教えてinfo+|【保育0歳児】 体幹 を強くするとメリットいっぱい!おすすめ運動遊びも♪(https://hoikucollection.jp/infomation/age-month/20445/%E3%80%90%E4%BF%9D%E8%82%B2%EF%BC%90%E6%AD%B3%E5%85%90%E3%80%91-%E4%BD%93%E5%B9%B9-%E3%82%92%E5%BC%B7%E3%81%8F%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%84%E3%81%A3%E3%81%B1/)
- 国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST)|子どもの“からだのおかしさ”に関する 保育・教育現場の実感 :「子どものからだの調査 2020」の結果を基に(https://www.jstage.jst.go.jp/article/educationalhealth/29/0/29_3/_article/-char/ja/ )
- へやすぽナビ|【発達障害かも】子供の体幹ぐにゃぐにゃを治す!トレーニング法3選! (https://papamo.net/heyasuponavi/post-68/ )
- 株式会社 健美舎|ヘルシーニュース 体幹を鍛えよう!(https://www.kenbishya.co.jp/healthynews/201812.php#:~:text=%E4%BD%93%E5%B9%B9%E3%82%92%E9%8D%9B%E3%81%88%E3%82%8B%E3%81%A8%E4%BD%93%E6%B8%A9%E3%81%8C%E4%B8%8A%E3%81%8C%E3%82%8A%E3%80%81%E5%85%8D%E7%96%AB%E5%8A%9B,%E5%A4%9A%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%82%8B%E5%82%BE%E5%90%91%E3%81%AB%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82 )
- 幼保就活教えてinfo+|【保育1歳児】 体幹 を強くするには?保育に使えるおすすめ運動遊び♪(https://hoikucollection.jp/infomation/age-month/20588/%E3%80%90%E4%BF%9D%E8%82%B2%EF%BC%91%E6%AD%B3%E5%85%90%E3%80%91-%E4%BD%93%E5%B9%B9-%E3%82%92%E5%BC%B7%E3%81%8F%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%AB%E3%81%AF%EF%BC%9F%E4%BF%9D%E8%82%B2%E3%81%AB%E4%BD%BF%E3%81%88/)
- モノナビ|おすすめのバランスストーン人気比較ランキング!【代用品も】 (https://komono.me/927066)
- モノナビ|子供用バランスボードのおすすめ人気比較ランキング!【使い方も】 (https://komono.me/923770)
- ベネッセ教育情報サイト|正しい姿勢で勉強するメリットとは? 成績もアップ!?(https://benesse.jp/kosodate/201607/20160724-2.html)
- ツムラウェブショップ|室内 鉄棒、体育体操マット、スケートボードセクション スケボーレールの販売(https://shop.tsumura-f.co.jp/shop/shopdetail.html?brandcode=000000000228&search=%A5%EC%A5%A4%A5%F3%A5%DC%A1%BC%A5%D0%A5%E9%A5%F3%A5%B9%A5%B9%A5%C8%A1%BC%A5%F3&sort= )
- やつひめ整骨院|子ども向け体幹トレーニング!9歳までに遊び感覚で体幹を鍛えよう(https://yatsuhime.com/yatsuhimeblog/2903/ )